家族信託の活用事例(事業承継①)経営者向けの認知症対策「株式を生前贈与しなくても、認知症に備えることができます!」

会社を経営しているAさんからのご相談

会社を経営しているAさんには、後継者候補として長男がいます。
Aさんは高齢になってきたので、そろそろ後継者へ会社の引継ぎを考えています。
現時点ですべての株式を長男に生前贈与をすると、贈与税が高額になってしまい、また、長男に経営を任せるには時期尚早であると考えています。
しばらくのうちは自分が代表取締役として采配を振るいながら、長男が後継者として成長をするのを待ちたいと考えています。

Aさんが自社株式を生前贈与した場合
・贈与税が高額になる
・議決権はすべて長男へ移ってしまい、Aさんは経営に関与できなくなってしまう
・万が一長男がAさんより先に亡くなることがあれば、株式は長男の嫁が相続で取得し、次男へ株式が渡らない可能性がある。

家族信託を利用することで、Aさんのお悩みをすべて解決することができます
具体的には、自益信託の形をとって、贈与税の発生を回避します。
そして、生前贈与をすると株式の議決権は息子は行使しますが、家族信託で、Aさんを指図権者にすることで議決権の行使はAさんの指示通りに長男が行います。

具体的な家族信託(民事信託)のスキーム

このように信託契約を設計すれば
☑信託契約時に贈与税は発生しない
☑Aさんの指示どおりに、長男が議決権を行使
☑Aさんの死亡時に信託は終了し、株式は長男に帰属させ、万が一長男が死亡していれば、次男に株式を渡すことができる

そして株式を信託することで、高齢のAさんが万が一認知症になった場合に備えることができます。
Aさんが認知症になってしまうと、議決権行使ができず、会社の経営が停滞してしまうリスクがあります。
家族信託をすることで、あらかじめ管理を長男に任せておくことで、元気なうちは議決権の行使につき指示を出しながら、Aさんの体調の変化があった場合には、長男が議決権を行使することができます。

この記事の監修者

代表 小山好文

弁護士法人アジア総合法律事務所

保有資格:弁護士・司法書士・行政書士

専門分野:交通事故・相続(家族信託)

所属団体:福岡県弁護士会員 第44374号

当事務所について>>>