相続手続きと、相続した不動産の管理を親族に任せたいケース

状況

福岡県外にお住まいのFさんからのご相談。

不動産を複数箇所に所有しているが、自身が高齢で子どももいないため、管理は親族に任せたいので、家族信託を活用したいとご相談を受けました。

不動産登記簿を拝見したところ、不動産の所有者は、相談者の亡くなった配偶者単独名義又は配偶者とFさんとの共有名義でした。相続手続きがまだお済ではないとのことだったので、家族信託契約の前(設計と並行して)に、相続手続きを行っていただく必要があることをお伝えしました。

その後、亡くなられた配偶者の遺言書があるはずだが見つけられないと、Fさんからの依頼を受け、公証役場への照会を行い、預貯金等の相続手続きを行いました。相続手続きの後、Fさんへ相続された不動産や金銭について家族信託を行いました。

 

【その他】

今回は、福岡県外からのご依頼であったため、一時、新型コロナウィルスの影響で、県をまたぐ移動の制限がありましたが、WEB上でのお打ち合わせを重ねて、相続手続き及び信託契約公正証書の作成まで滞ることなく行えました。また、今回、ご家族の方々からの強い希望により、ご高齢であるF様の外出を避けるため、公証役場での信託契約公正証書作成の際には、Fさんの代理人を立てて、(事前に公証人とFさん本人とは、電話面談を済ませたうえで、公正証書作成当日はFさんの代理人が公証役場に出向いた。)信託契約公正証書の作成を行いました。

家族信託の設計

【Fさんのご要望】

・自身のことや財産は、信頼している親族のRさんとKさんに任せたい。
・将来、財産をあげたい人は決めている

 

【当事務所からの生前対策のご提案】

委託者兼受益者(利益を受ける人):Fさん
受託者(財産の管理をする人):Kさん(Fさんの身の回りのお世話をしている、親族)
受益者代理人(受益者の代理人となる人):Rさん(Fさんの通院や身の回りのお世話をしている、親族)

信託する不動産:土地・建物
信託する金融資産:金数百万円 ※金銭については、追加信託が可能

 

【家族信託の設計】

■家族信託契約・公正証書で作成をお勧め

Fさんが信頼している親族2名が、今後、協力しあい、Fさんのために財産の管理ができるようにご提案しました。
Fさんが病気や認知症など体調に変化があった際にも、KさんがFさんに代わり、スムーズに不動産(土地・建物)の管理・運用・売却を行うことができ、信託する金銭については、KさんがFさんの生活・介護・療養及び納税等に必要な支払いを行えるように設計しました。
信託する不動産の一部を、Fさんが売却の希望をしていたので、信託契約にて、受託者となるKさんに不動産の売却権限を定めました。

家族信託を行うメリット

家族信託を行うことで、Fさんが病気や認知症など体調に変化があった際にも、KさんがFさんに代わり、Rさんと協力し、不動産(土地・建物)の管理や売却を行えるように、信託された金銭でFさんの生活、医療介護費用、納税等の支払いをKさんが行うことができるようになりました。