家族信託契約書を公正証書にするメリットとは

家族信託は家族や親族に財産の管理や処分の権限を与えるしくみです。遺言や成年後見に比べて制限が少なく、多額の費用もかからないため、財産の老後対策・相続対策として注目を集めています。

家族信託では、委託者と受託者で取り決めができるので、当事者同士が合意できていることが証明できれば、公正証書が必須ではありません。また、家族信託の契約書作成を弁護士に依頼することも多く、「弁護士に作ってもらった契約書の内容を、お金をかけて公証役場で公正証書にするのはなぜ?」という疑問を持つ人もいるでしょう。そこで、公正証書を作成するメリットについてご紹介します。

そもそも公正証書とは何か

公正証書とは、公証人によって作成される文書のことです。公証人は高度な法的知識と豊富な法律実務経験を有している判事や検事などを長く務め、法務大臣から任命された人です。公証人によって作成された公正証書は公文書です。本人確認や意思確認を厳格に行ったうえで作成されるので、通常の契約書に比べ、高い証明力があります。

公正証書は遺言などの財産に関する重要な意思表示についても使用されることが多い文書です。そのため、家族信託の契約にも公正証書を使用するのが妥当でしょう。

公正証書を作成するメリット

トラブルを回避できる

不動産のような高額な財産管理の契約では、不測の事態が起こった場合に金銭トラブルが起こらないとは言い切れません。公正証書は通常の契約書よりも証拠能力が高いため、状況が変わってしまった場合でも、トラブルが起きるのを抑制できるでしょう。

紛失や偽造の心配がない

公正証書は、原本だけでなく正本、謄本と同じものが3通作成されます。さらに原本については、公証役場に最低20年は保管されるので、正本や謄本を紛失してしまっても、原本が残っています。偽造などのトラブルにおいても、公証役場に保管されている原本を確認できます。このように、原本を厳重に保管できるというのは大きなメリットでしょう。

口座開設がスムーズ

特に金銭を信託する場合は、信託口座を開設しなければなりません。この時、金融機関ではトラブルなどのリスク回避のため、信託についての公正証書を求める場合が多々あります。あらかじめ、公正証書を作成していれば、口座の開設もスムーズです。

家族信託の契約は弁護士への相談がおすすめ

家族信託をするのであれば、法律のプロである弁護士へ相談することをおすすめします。それぞれのご家族のご意向を最大限取り入れながらも、法的に間違いのない契約書を作ることが可能です。また、公正証書にする際も対応できるので手間や時間をかけずに契約を行えるでしょう。

まとめ

当事務所でも、家族信託についてのご相談をお受けしています。ご本人のご意向を反映した家族信託契約書の案を作成し、ご本人ご家族へご説明いたします。ご納得をいただきました上で、公正証書を作成しますので、安心してお任せください。